20年 10人気 3着 [07-07] ヴェルトライゼンデ
19年 12人気 1着 [02-02] ロジャーバローズ
18年 16人気 3着 [02-02] コズミックフォース
14年 12人気 3着 [07-06] マイネルフロスト
13年 8人気 3着 [02-01] アポロソニック
12年 7人気 3着 [02-02] トーセンホマレボシ
11年 10人気 2着 [15-15] ウインバリアシオン
11年 8人気 3着 [05-05] ベルシャザール
10年 7人気 1着 [09-11] エイシンフラッシュ
09年 8人気 3着 [05-05] アントニオバローズ
08年 12人気 2着 [03-03] スマイルジャック
08年 6人気 3着 [12-13] ブラックシェル
07年 14人気 2着 [01-01] アサクサキングス
06年 7人気 3着 [13-12] ドリームパスポート
05年 7人気 3着 [14-10] シックスセンス
03年 7人気 3着 [04-02] ザッツザプレンティ
02年 6人気 3着 [06-04] マチカネアカツキ
01年 11人気 3着 [05-03] ダンシングカラー
上記は人気薄(6番人気以下)の日本ダービー好走馬を列挙したものです([]内は3角‐4角通過順位)。過去20年で人気薄激走馬は18頭存在。うち13頭(7割超)が4角7番手以内≒逃げ・先行策からの激走を叶えていました。まずは人気薄激走の大多数を占める粘走激走馬にフォーカスして共通点や特筆事項を見出していきたいと思います。
20年3着 35.2秒 80% ヴェルトライゼンデ(10人気)
19年1着 35.6秒 100% ロジャーバローズ(12人気)
18年3着 34.4秒 40% コズミックフォース(16人気)
14年3着 34.6秒 71% マイネルフロスト(12人気)
13年3着 34.9秒 67% アポロソニック(8人気)
12年3着 34.9秒 67% トーセンホマレボシ(7人気)
11年3着 34.9秒 100% ベルシャザール(8人気)
09年3着 35.5秒 100% アントニオバローズ(8人気)
08年2着 35.0秒 88% スマイルジャック(12人気)
07年2着 35.2秒 83% アサクサキングス(14人気)
03年3着 35.4秒 80% ザッツザプレンティ(7人気)
02年3着 35.9秒 100% マチカネアカツキ(6人気)
01年3着 35.3秒 86% ダンシングカラー(11人気)
上記は人気薄粘走激走馬13頭の日本ダービー戦前の上がり3F平均値と先行率を記したものです。上がり3F平均値は重&不良馬場・ダート戦を除いて算出した数値、先行率は4角5番手以内だったレース割合の数値です。
例えばスローペースで先行好走した経験が多い場合、先行率は高いですが上がり3F平均は34秒前後となり、日本ダービーで粘走するには質感が軽すぎて粘走激走馬に推すには根拠が薄いと判断できます。このように上がり3F平均値と先行率を並べることで、GⅠの舞台で粘り込める持続力とそれを最大限に活かせるポジショニングが可能かどうかを見極めようと思うわけです。
上記の粘走激走馬で異質なのはコズミックフォース。先行率が低く、上がり3F平均も34.4秒と13頭中最速≒軽い質感。さすがは16番人気といった具合でこれをサンプルとして扱うと歪みが生まれそうです。
そのコズミックフォースを除いた粘走激走馬の平均値は『上がり3F:35.2秒/先行率:85%』となります。これに加えて、12頭中9頭が上がり最速で勝利、12頭中10頭が急坂コース連対実績がありました。上がり最速勝利・急坂コース連対の条件ふたつを満たしていたのが8頭。ふたつとも満たさずに激走を叶えたのはアサクサキングスのみでした。このアサクサキングスは馬番16番から激走。粘走激走馬サンプル12頭の馬番は過去から順に⑥⑧⑱⑯⑦⑩⑦⑭③③①⑥で、真ん中から内寄りの馬番が多くを占めています。64年ぶりの歴史的瞬間となったウオッカの勝利によって陰に隠れるかたちとなりましたが、ふたつの条件を満たすこともなく、枠順の恩恵もなく激走したアサクサキングスの走りはマニアックではありますが、なかなかお目にかかれるものではなかったと評価できます。
80% 34.8秒 アドマイヤハダル
100% 34.8秒 エフフォーリア
67% 35.4秒 グラティアス
100% 35.8秒 タイトルホルダー
71% 35.2秒 タイムトゥヘブン
60% 35.1秒 ディープモンスター
83% 34.5秒 バジオウ
100% 35.2秒 バスラットレオン
80% 35.9秒 ラーゴム
60% 34.4秒 ワンダフルタウン
日本ダービー2021年の出走馬で先行率60%以上≒粘走候補は上記の10頭。
エフフォーリアはもちろんのこと、ワンダフルタウンやディープモンスターも上位人気が見込まれるため粘走激走候補からは脱落。上がり最速勝利がないタイトルホルダー・急坂コース連対実績を持たないバジオウも評価を落とします。過去20年6番人気以下で粘走激走した12頭中8頭が急坂コースのオープン勝利を飾っていました。この条件をも突破したのはアドマイヤハダル・グラティアス・バスラットレオン・ラーゴムの4頭。
⑨ 80% 35.9秒 ラーゴム(きさらぎ賞)
⑮ 80% 34.8秒 アドマイヤハダル(若葉S)
⑰100% 35.2秒 バスラットレオン(NZT)
上がり3F平均が35.2秒の近似値・真ん中から内寄りの枠順を考慮すると、グラティアス・アドマイヤハダルを粘走激走候補として挙げておきたいと思います。
一方で、過去20年人気薄で一閃激走した馬はシックスセンス・ドリームパスポート・ブラックシェル・エイシンフラッシュ・ウインバリアシオンの5頭のみ。特筆事項はふたつ。ひとつは5頭中4頭が皐月賞で上がり3F上位を計時している点(ウインバリアシオンは皐月賞未出走)。もうひとつは一閃激走馬が出現するときはディープインパクト・メイショウサムソン・ディープスカイ・オルフェーヴルら二冠馬が誕生(変則含む)している点。もしエフフォーリアが二冠達成すると考えている場合、逆説的に人気薄の後方待機勢が末脚一閃で突っ込んでくるシーンを想定してはいかがでしょうか。
2021年皐月賞でメンバー中上位の末脚を使ったのはステラヴェローチェ・ヨーホーレイク・ディープモンスターの3頭。勝負所での進路取りによる内外の差で着差は生まれています≒皐月賞ベースでの評価は3頭横並び。先述の予想オッズからディープモンスターが上位人気になるようであれば、一閃激走候補はステラヴェローチェ・ヨーホーレイクの2頭とします。
あとは日本ダービー・東京2400mへ対する適性を基に最終判断したいと思います。
粘走激走候補 グラティアス・アドマイヤハダル
一閃激走候補 ステラヴェローチェ・ヨーホーレイク