【ダービー卿CT/回顧】

f:id:wing_5283:20210405143554p:plain

 

――ラップタイム

12.3-11.0-11.0-11.3-11.5-11.8-11.8-11.9

 

序盤早く・中盤締まり・終盤掛かるというゴールへ失速していくようなラップ推移。馬場は水準以上の時計が出る良馬場。中山芝としては軽い状態≒末脚のキレを発揮しやすい条件。レースレベルは例年通りと推測。

 

1着:テルツェット

 

予想段階でトラックバイアスを読み違えていたことを反省。末脚のキレ優位な能力を活かしやすい馬場×ハイペースで先行馬失速に加えて軽ハンデ(≒キレ優位性を上昇させる条件)により突き抜けました。「小柄なディープ牝馬」というカテゴリーを跳び出した馬ではなく、中山マイルもこなしたパワーもあるという判断は今後のパフォーマンスを見誤る可能性があります。今後どこに向かっても斤量増は避けれれません≒キレ優位性を下げる条件かつ小柄な馬体ではその影響が大きいことが推測されます。陣営はヴィクトリアマイルを次走目標としていますが、東京でこその馬と安易に飛びつくのはどうでしょうか。条件が揃いに揃った今回から逆転する要素がたくさんありますので慎重な判断をすべきでは。

 

2着:カテドラル

ハーツクライ産駒らしい持続力優位のマイラー。ハイペースに乗じて2着へ好走。トップスピード不足や斤量56㎏から詰めの甘さが出て突き抜けるには至らず。中山マイルでは直線の短さや前後内外の不利からパフォーマンスを発揮しづらい条件が揃っていました。そういった能力バランスの持ち主が2着にまで浮上できるほど展開利が利いていたということ。

 

3着:ボンセルヴィーソ

 絶好のスタートからやや抑えて番手につける競馬。ハイペースの不利を軽減できる挙動がありました。加えて、本来の追走力がハイペースで優位に働きエネルギー消費を軽減&スピードを活かせる馬場、実績の割に恵まれたハンデと条件が揃い好走。7歳ではありますが急激に衰えそうもない血統。あと何度狙えるか分かりませんが、中山マイルのハンデ戦では必ずマークしていきたい存在です。好走域は狭く、狙える条件は少ない。

 

4着:マイスタイル

中距離重賞でも好走歴はありますが、現在は距離短縮指向のスピードを活かした競馬が合っている様子。ハイペースを逃げて踏ん張れたのは距離短縮指向のスピードが活きたため≒追走力優位性発揮でエネルギー消費少なく済んだためと推測できます。7歳ながらまだ元気一杯ですが好走域は限定的。1600mでは距離短縮指向のスピードが活かせるレース、1400mでは距離延長適性の体力が活きるレースといった具合。

 

6着:トーラスジェミニ

 オーバーペースによるエネルギー消費増≒距離短縮適性のなさを露呈。ハイペースと斤量(≒ダッシュ力に影響大)が着順に与えた影響は大きかったです。末脚の重要度が下がる1800mであれば巻き返しが期待できます。今回の経験は距離延長で迎える次走以降では追走楽にさせる要素にもなりそう。

 

13着:ルフトシュトローム

「休み明けで途中までハミを取ってくれませんでした。馬混みを嫌がって反応してくれませんでした」とルメール騎手談。前回・今回と古馬マイル重賞でのスピードに対応できる可能性を示しておらず、今後も人気先行するようならば危険馬継続では。自身は序盤を緩く走った場合に勝利を積み重ねているので(今回:46.4-47.5)、距離延長で末脚の活かせる条件がいいのでは。

 

14着:スマイルカナ

 展開不利+実質トップハンデ+小柄で斤量増影響大(≒ダッシュ力に影響)と悪影響が重なり大敗。調教抜群で「冬場の休み明けが初」ということだけが敗因だとは思えません。残念ながら今後もハンデ戦ではある程度の斤量を背負うため好走条件は狭くなりそうです。